実現したいけど出来ない理想について考える
このように他者から見て他愛無いと思うような事柄なのですから、せっかくの人生を鬱々として過ごすのはもったいないと思いませんか。先ほど述べたように、私は4年制大学の付属高校に籍を置きながら短大に進んだため、4年制大学卒業と言う現実に少なからず憧憬の念を抱いていました。私の父は当時家具店を経営していたのですが、私が14歳の頃事業が倒産し私立の高校に進学することは家庭の事情からして、大変なことでした。そんな事情もあり、4年も大学に行くより2年で済ませるほうが家庭のためになるのでは、と考えたのも事実です。それに質の低い4年制大学を卒業するよりは、きちんとした短大を卒業する方が就職に有利なのでは、とも考えていました。
現実的には一部上場の損害保険会社に入社、社内結婚もしましたが、やはり「人生このままでよいのだろうか」という考えを払拭することが出来ず、30歳にして4年制大学に編入することを実現し、本当に好きな人と再婚することも出来ました。以前の結婚の条件は「経済的に安定した人」、こんなことが第一条件だったのですから、まったくの大バカ者でした。
社会でバリバリ仕事をするためには4年制大学卒業でなければならないとか、「総合職」「一般職」と言ったくくりを越えなければならないとか、机上でぐるぐる考えるより実践する方が現実を知るには近道だと思います。4年制大学を卒業しましたが、私は相変わらずバリバリ仕事をするには至っていません。それは学歴のせいでも女性差別のせいでももありません。価値観が違ったのです。朝7時前に家を出て23時に帰宅すると言った社畜のような生活は出来ないということが分かりました。家で温かい豊かな食卓の準備をすることが自分は好きだと分かり、子供を保育園に預けっぱなしにするよりはより短い時間で済むように仕事を調整することに価値を感じている自分を発見したのです。
4年制大学を卒業しなければ分からなかったことかもしれませんが、それではちょっと遠回りですね。ですからコンプレックスを感じている方には、その背後にある「実現したいけど出来ない理想」について少し考えてみて頂きたいと思います。もしかして理想と思い描いていることは、現実には望んでいることとは違っていたり、また私の4年制大学のように行ってしまいさえすればいとも簡単に解決してしまうかも知れないのです。